テット・ド・モワンヌの特徴とは?
スイスのジュラ地域で昔から作られている、一つ800g程度もある大きなセミハードタイプのチーズで、正式名は「フロマージュ・ド・ベルレイ」といいます。
テット・ド・モアンヌとは修道院の頭という意味で、名前の通り修道院と深いつながりがあると言われています。
製造工程でウォッシュタイプと同様、塩水で表面を洗い流すため、セミハードにしては表面に粘りがあり、匂いが強いのが特徴です。
10月~春頃までが旬で、エピセア(モミの木)の板の上で塩水を拭き取りながら熟成していくので表皮はしっとりして、わずかにフルーティーな香りがします。
現地ではカットされたテット・ド・モアンヌを買うのではなく、丸ごとひとつ購入することが多いので、ジロールという専用の削り機で薄く削って食べます。
もとも濃厚な味わいのなので、薄くすることでちょうと良い塩梅になります。
薄く削られたチーズは花びらのようにふんわりとして、見た目にも楽しいチーズです。
ミルクがギュッと濃縮された芳醇な香りが特徴で風味が豊かです。
わずかにブルーチーズのような、舌をピリっとさせる辛みがあります。
削ることで柔らかい食感になり口の中でほろっと崩れ、爽やかな後味でどんどん手が伸びてしまう美味しさです。
テット・ド・モアンヌの食べ方は?
そのまま食べる際は、ドライフルーツやナッツ、ハチミツと一緒に食べるのがおすすめです。
サラミや生ハムサラミを添えたり、サラダに散らしてもアクセントになります。
テット・ド・モアンヌは味が濃厚な分、薄くスライスするとチーズ初心者の方でも美味しく食べられます。
ワインは白でも赤でも合いますが、チーズにコクがあるので負けないようしっかりしたフルボディのワインものを選ぶようにしましょう。
同じ地域で造られるのシャスラーという白ワインとも相性が良いので、もし手に入ったらぜひ合わせてみて下さい。
味が濃厚でアミノ酸の旨味があるので、意外に日本酒とも合います。
種類 | セミハードチーズ(非加熱圧搾) |
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産地 | スイス/北西部 |
原料乳 | 牛乳 |
AOP年 | 2001年 |
熟成期間 | 最低75日以上 |