チーズはいつから食べられていたの?
紀元前3500年頃、西アジアで栄養が豊富な羊や山羊のミルクから偶然できているのを発見されたチーズは、人類最古の食べ物の一つと言われています。
中世期以降、ヨーロッパ各地で地域ごとに特徴のあるチーズ文化が発展していき、シルクロードにそって世界中に伝わっていきますが、日本で初めて作られるようになったのは飛鳥時代です。
日本におけるチーズの歴史のはじまりは?
日本で最初に作られた「蘇」というチーズは、牛乳を煮詰めるシンプルな製造方法でした。
「蘇」をさらに発酵させた「醍醐」というものもありました。
古代の食べ物とされていた「蘇」が現代で注目されるきっかけとなったのは、2020年3月の新型コロナウイルス発生です。
感染拡大によって起こった小中学校の一斉休校で、給食用の牛乳が大量に余ってしまう事態になりましたなりました。
そこで牛乳を一斉に消費する方法として、「蘇」のレシピがSNSで拡散されました。
古代の「蘇」は現代とは違い、神様へのお供えや薬として限られた人しか口にできない貴重な食材でした。
その後、牛が軍用や農作業に利用されるようになり、江戸時代まで日本のチーズ製造は途絶えることになります。
その後、江戸時代、八代将軍吉宗にインドから乳牛が3頭贈られたことで製造は再開。
さらに11代目家斉の頃にはオランダからチーズの輸入が開始されました。
近代の日本チーズの歴史は?
明治時代になるとトラピスト修道院でチーズ製造が始まり、大正になると工場も建てられました。
昭和7年にプロセスチーズが作られますが当時の人の口に合わず、1970年チーズケーキが流行ったことで日本人の口にチーズが馴染んでいきます。
さらに1980年代、イタ飯・ティラミス・ボージョレ・ヌーヴォーの流行により様々な種類のチーズが受け入れられるようになりました。
それをきっかけに、フレッシュタイプから熟成タイプまで数多くのチーズがお店に並ぶようになりました。