役立つチーズ用語集
知っているとチーズの世界が広がって、よりチーズを楽しめますよ!
あ行
◆青カビチーズ(ブルーチーズ)
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◆アナトー
ベニの木の実から採取されるオレンジ色の天然色素で、チーズをオレンジ色に着色するために使われます。アナトーが使われている代表的なチーズはミモレットやシュロップシャーブルー。フランス語ではRocou(ロクー)、イタリア語ではorellana(オレッラーナ)。
◆アルパージュ
アルプスの山の牧草地のことで、夏の間、牛は高原のハーブを含んでいる牧草を食べて育ちます。牛乳もハーブの風味があり、複雑味のある美味しいチーズの原料になります。
◆ウォッシュチーズ
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◆AOC(エーオーシー)
フランスの優れた農産物を保護する制度で、アペラシオン・ドリジーヌ・コントローレの略で原産地呼称統制のこと。品質・製造方法・テロワール(風土)など厳しい規定をクリアしたものだけに認可が与えられます。近年、EU認証によるAOPが主流となりつつありますが、スイスは加入していないため自国でAOCを制定しています。
◆AOP(エーオーピー)
AOCのEU版で、アペラシオン・ドリジーヌ・プロテジェの略で原産地名称保護のこと。
国によって名称が異なり、イタリア・スペイン産のものはDOP、イギリスのものはPDOになります。
◆MG
フランス語で、Matiere Grasse(マチエール グラース)の略。直訳すると「脂肪分」の意味ですが、フランスのチーズの場合は固形分中の脂肪分を表しています。一般的には乳脂肪分と言われるものです。ヨーロッパと日本では計算方法が異なります。ヨーロッパでは水分を除いた固形分中の割合を指しますが、日本では水分を含めた全重量に対する割合を指します。そのため、数字は倍くらい違ってきます。
か行
◆カーヴ
チーズを熟成させる部屋、熟成室のこと。チーズに適した湿度と温度を一定に保てる場所であることが条件になります。洞窟なのどの自然にできたもの、店舗の中の保存空間、人工的に機器によって調節できる貯蔵庫などがあります。温度は約8~12℃、湿度はチーズが乾燥しすぎないように適度に保たれています。
◆カゼイン
ミルクの成分のひとつ。レンネットや乳酸菌の働きによって、ミルクのpHが4.6より低くなると固まるタンパク質のこと。製造過程で重要な役割を果たしています。
◆カード
凝乳。ミルクに凝乳酵素を入れて固まめた豆腐状のかたまりのこと。この固まりから水分を抜いてチーズを作ります。型詰・プレス・熟成など工程を経て、ナチュラルチーズがつくられます。
◆カビ
チーズの表皮や内部に植え付けられ、熟成には欠かせない大切な要素です。チーズの独特な風味や香りをつけてくれます。チーズの中にはカビの代わりに菌を使って作られるものもあります。チーズづくりに使用されるカビや菌は安全で無害です。
さ行
◆殺菌乳
加熱して殺菌した原料乳のこと。加熱殺菌のメリットは、衛生面や製造不良等のリスクを軽減できるが個性のない安定した味わいになる傾向があります。逆に無殺菌乳でつくる海外のチーズは、季節や地域特性を生かした個性的で風味のあるチーズが多いですが値段は高めになります。
◆サンドレ
チーズの表面に木炭がまぶしてあること。代表的なチーズは、サントモール・ド・トゥーレーヌ。
◆シェーヴルチーズ
雌の山羊。山羊乳でつくられたチーズの総称。英語ではゴート(goat)。
シェーブルチーズの詳細はこちら。
◆熟成
カビやバクテリアの働きによって、チーズ中のタンパク質や脂肪がアミノ酸や脂肪酸に分解されていくことで、熟成が進んでいきます。
◆白カビチーズ
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◆世界三大ブルーチーズ
フランスのロックフォール、イタリアのゴルゴンゾーラ、イギリスのスティルトンの3種類の青かび(ブルー)チーズのこと。ロックフォールは羊の乳、ゴルゴンゾーラとスティトンは牛乳を原料にしています。どのチーズも歴史が長く、それぞれの国を代表する風味豊かで個性的なチーズです。
◆世界三大山のチーズ
フランスのサヴァオ地方で作られるボーフォール・コンテ・アボンダンスの3種類のハードチーズのこと。3種類とも決められた牛種の乳を使う味わい深いチーズです。
◆セック
もともとの意味は「乾燥している」ですが、チーズでは「締まっている」「熟成している」という意味で使われます。ちなみに、ワインの場合は「辛口」の意味になります。
◆セミハードチーズ
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◆蘇(そ)
日本におけるチーズの元祖。奈良・平安時代は高貴な食品とされ、朝廷に献上されていた乳製品。当時の文献には「牛乳を10分の1まで煮詰めてつくる」と残されている。
た行
◆ダブルクリーム
チーズの固形分中に脂肪量が60%~75%含まれているチーズのこと。代表的なチーズは、バラカやカプリス・デ・デュー。
◆チーズの目
チーズにできる穴のこと。ナチュラルチーズの内部で菌が二酸化炭素を出す際に、閉じ込めらた結果できたものでサイズ様々です。丸くて大きいものや小さく散らばった不定形なものもありします。チーズの目がある代表的なチーズは、エメンタールチーズ。
◆チーズナイフ
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◆チーズプラトー
いろいろなチーズを1つのお皿やカッティングボードに盛り付けて楽しむ食べ方で、ヨーロッパではポピュラーです。
チーズと一緒に生ハム、ドライフルーツ、ナッツ、クラッカー、ジャム、ハツミツなどを添えると華やかになりパーティーなどにもピッタリです。
◆チーズプロフェッショナル
チーズプロフェッショナル協会の認定資格。
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◆トリプルクリーム
チーズの固形分中に脂肪が75%以上含まれているチーズのこと。
代表的なチーズは、ブリア・サヴァラン。
◆ドゥミ・セック
もともとは「半分乾燥している」という意味ですが、チーズでは「やや乾燥している」「ちょうどよく熟成された」という意味で使われます。
な行
◆ナチュラルチーズ
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◆乳酸菌
ヘルヴェティス・ラクトバチルス・などの乳糖を分解して乳酸を発生させるバクテリアのこと。ミルクを固めたり熟成させる過程で重要な役目を果たします。
は行
◆パスタ・フィラータ
凝固したミルクを熱湯の中で練り上げて、繊維状の組織にしてつくるチーズ。代表的なチーズは、モッツァレラやカチョカヴァッロ。
パスタ・フィラータチーズの詳細はこちら。
◆ハードチーズ
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◆フェルミエ(fermier)
フランス語で「農家」「農家づくりの」のこと。チーズの場合は「工場製品」に対して「農家製品」の意味で使われます。
「農家づくり」は搾乳から製造までひとつ農家でつくられたチーズのことを指します。
◆ブルビー(brebis)
雌の羊。羊乳でつくられたチーズの総称。英語はシープ(sheep)。
◆プロセスチーズ
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◆フロマージュ(fromage)
フランス語でチーズのこと。イタリア語はフォルマッジォ(formaggio)、スペイン語はケソ(queso)、オランダ語はカース(kaas)、ドイツ語はケーゼ(Käse)と言います。
◆ホエー
乳清。チーズの製造途中でミルクを固める過程で出てくる水分のこと。
ら行
◆レニュール(lainures)
チーズの断面に見られる水平な細い割れ目や亀裂、ウズラの目(yeux de perdrix)と呼ばれる小さな気孔のこと。レニュールが入っていても品質に問題はありません。
◆レンネット
凝乳酵素のこと。牛の胃や微生物から出される乳を固めるための酵素で、原料乳に加えると、乳が凝固してカードになりホエー(乳清)と分離します。熟成中にも、たんぱく質の分解に重要な働きをします。